人間の身体・健康・医学に関する豆知識⇒⇒⇒ 花粉症にかかってしまう原因と治療法は?
花粉症にかかってしまう原因と治療法は?

春になると、スギやヒノキなどの花粉により目が痛くなったり、

鼻水が出たりといった症状が出ますが、

なぜ、そのような症状が出てしまうのでしょうか?

ここでは花粉症のメカニズムを徹底分析していきます。

まず、花粉症の意味ですが、

植物の花粉が、鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされ、

発作性反復性のく
しゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの

一連の症状が特徴的な症候群のことをいいます。

(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみは一般に
花粉症の4大症状と呼ばれています。)
その他にも、
耳の奥の痒み、頭痛や頭重感、微熱やだるさ、下痢、吐き気、腹痛
睡眠不足、集中力欠如、イライラ感、食欲不振
をも引き起こします。

その他の特長には、

@多量の花粉に曝露されると症状も悪化しますが、
少量であっても連続すると重症化していくのも特徴で、
いったん最重症化すると、少々の花粉量の変化では症状は変化しなくなる傾向があり、
花粉飛散期が終了しても、症状はなかなか改善しません。

A目覚めのときに強く症状が出ることもあり、俗にモーニングアタックといわれています。
就寝中に吸い込んだ花粉が目覚めとともに症状を引き起こしたり、
自律神経の切り替えがスムーズにいっていないのに、
鼻粘膜における高まった過敏性とあいまって症状が出ると考えられています。

B遅発相という6 - 10時間程度遅れて出てくる症状があります。花粉がないはずの室内で、
就寝前などに強い鼻詰まりに悩まされる場合などがこれにあたると考えられています。
空気清浄機等を使用しても症状が改善されません。

次になぜ花粉症になってしまうかについて述べていきます。

花粉症は、患者が空中に飛散している植物の花粉と接触した結果、

後天的に免疫を獲得し、その後再び花粉に接触することで過剰な免疫反応

すなわちアレルギー反応を起こすものをいいます。
(つまり、生まれた時は花粉症の人は誰もいないという事になります。
また、アレルギーとは免疫システムが過剰に働くことで炎症が起こり、
身体にとってマイナスになってしまう事をいいます。)

このメカニズムは
@症状が現れる以前にそのアレルギーの元(アレルゲン)になる花粉に接触します。

A花粉内およびオービクルからアレルゲンとなるタンパク質が溶け出し、
マクロファージ(貪食細胞)に取り込まれ、非自己(異物)であると認識されます。

Bアレルゲンと特異的に反応する抗体を作り出す。

C抗体が一定レベルまでたまりと、それがあふれると突然に発症します。
(コップに例えられます。)
というような流れになっています。

また、対策・治療法についてですが、
感作が一旦、成立すると、原則的に花粉症の自然治癒は困難であると考えられています。
(病原菌などに対する免疫と同様、「花粉は異物である」との情報が記憶されるためです)

ではどうすれば、よいでしょうか?

花粉症がまだ発症していない人はできる限り花粉症発症を抑える対策をしましょう。

子供を花粉症にしない為の9ヶ条を紹介します。

@生後早期にBCGを接種する。
A幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取する。
B幼児期にはなるべく抗生物質を使わない。
C猫、犬を家の中で飼育する。
D早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす。
E適度に不衛生な環境を維持する
F狭い家で、子だくさんの状態で育てる。
G農家で育てる
H手や顔を洗う回数を少なくする

つまり、子供の頃にたくさんの細菌と触れ、免疫力を高めておくと、花粉に対して
過剰な免疫反応がなくなり、花粉症にならなくて済みます。


(上記はあくまでも子供の場合です。大人の場合、花粉を体内に入れない、
つまり花粉を除去・回避することが花粉症予防の基本となります。)

もし、花粉症になってしまったら下記の事に気をつけて予防しましょう。

@花粉を吸わない・浴びない・持ち込まないようにしましょう。
●外出時にはマスク、帽子、めがねカバーやゴーグルなどを着用してみましょう。
花粉が付着しにくいナイロン・ポリエステル製の衣類や、目の粗くない生地のコート
などを着るように心がけましょう
(室内の花粉の80%は衣類から持ち込まれたものと言われています。)
●室内の浮遊している花粉を吸い取ってくれる空気清浄機やエアコン、
床面に付着した花粉を吸い取る掃除機などを購入してみましょう。

A帰宅したときは顔を洗いましょう。
外出するとまつげに多量の花粉が付着し、目のかゆみの原因となります。
帰ったらすぐに顔を洗って下さい。

次に、花粉症の治療法について説明します。

抗ヒスタミン薬の投与・・・

抗ヒスタミン薬はヒスタミンの作用を抑え、
脳からくしゃみ・鼻水を出す命令を出させなくする薬です。(薬局で販売しています。)
(ヒスタミンとは、アレルゲン(花粉など)に反応して血液中の肥満細胞などから放出される
アミノ酸のヒスチジンから合成される一種
で、
鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー症状の原因になる物質です)

局所ステロイド薬の投与・・・

通年性アレルギー性鼻炎においては長期的に、花粉症などの
季節性アレルギーにおいては花粉の飛散時期に使用することで、
鼻などの症状の改善に期待
できます(局所ステロイド薬の使用は、
一般的なステロイド薬と違い人体に悪影響を与える場合は少なく、
中度の症状以上で用いられる場合が多いです。
その理由は局所での作用に優れ、全身での副作用が少ないからです。)

ステロイド注射・・・

まず始めに花粉症に対するステロイド注射は、
耳鼻科学会やアレルギー学会では認められていない治療法です。
花粉症になったら「注射一本」うてば治ると噂になっているようですが、
これらは局所ステロイド投与とは違い、
アレルギー全体を押さえる方法の為に悪影響が多く、
強い副作用が起こる可能性も否定できず、
とても危険性の高い治療法
です。

減感作療法・・・

アレルギー症状を起こす原因物質(スギ花粉など)のエキスを、
体内に長い時間をかけ少しずつ注射することで、
体をアレルゲンに慣れさせることによってアレルギーの症状をなくす治療法です。
(しかし、、1〜3年の長期に渡って月に数度も注射しなければならず、
根気が必要で、治療を行える医師や病院が限定されるなどの難点が多く、
100回以上も注射を打たないといけないと言われています。)

レーザー治療・・・

花粉症のレーザー手術は、鼻の穴に直接レーザー光線を照射して、
鼻の粘膜をやんわり
と焼きます。すると、花粉(アレルゲン)が入ってきても、
粘膜の過剰な反応を抑えることができ、
結果、鼻水、鼻づまりなどの症状を押さえる事ができます。
(しかし、半年〜2年で粘膜は修復されてしまう為、毎年、手術しなくてはなりません。)

民間治療法・・・

漢方ハーブティーハトムギ茶紅茶緑茶青汁ヨーグルト乳酸菌抽出物
ニンジンジュース
豆乳アロエエキススギの葉エキス天然ミネラルエキス
ウコン
シソエキスガムダイコンニンニクショウガ玄米ミネラル類ビタミン類納豆
リンゴ
キノコ類ツボ整体ヨガアロマテラピー

など100以上の治療法がありますが、
個々にあった治療法を見つけて頂けるとよいと思います。
mixiチェック
人間の身体・健康・医学に関する豆知識一覧