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P.M2.5とは何か?(健康への影響・濃度・中国の大気汚染)

中国の大気汚染や東アジアの砂漠からの黄砂の飛来により

話題となっているPM2.5ですが、PM2.5とは一体、何を指している

のでしょうか?早速、PM2.5の意味や健康への影響や

濃度等について調べてみました。


PM2.5とは何か?(意味)

PM2.5とは、粒径2.5マイクロメートル以下の非常に微細な物質

の事を言います。その中には、火山灰・黄砂・硫酸塩・

亜鉛、銅、スズなどの重金属が含まれており、こうした物質を

一定量以上吸引すると、気管支を通過し肺の奥まで入って

付着し外部に排出できないため、喘息(ぜんそく)、気管支炎、

肺癌(はいがん)をはじめとする呼吸系・循環器系の疾患をもたらします。


※マイクロメートル(um)とは・・・

0.001ミリメートル、すなわち1ミリの1000分の1の大きさです。

※硫酸塩とは・・・石炭やガソリンを燃やすと発生する二酸化硫黄(いおう)
が空気中で酸化することで生成されます。
(火力発電所工場自動車家庭用ストーブ等から排出されます。)

※工場から排出される煙や自動車から排出される排気ガスにも
重金属が含まれている場合があります。
(日本の自動車には重金属は含まれていませんが、ガソリンに鉛を
加えたりして走らせている国は、排ガスにも鉛が含まれています。)


PM2.5の基準・健康への影響・中国の影響

現在、日本のPM2.5の基準としては、1立方メートル(1辺が1mの立方体)

あたり、35マイクログラムまでとの規定が設けられています。
(1マイクログラムとは100万分の1グラムの事を言います。)

6月〜2月にかけては規定値を上回る事は少ないのですが、

3月〜5月にかけて100マイクログラム程度の高い濃度が各地で観測

されています。これは、東アジアの砂漠からの黄砂の飛来

と中国の大気汚染が関係しています。下図を見てみて下さい。



偏西風とは太平洋の上空を「西から東に」流れる風の事を言います。

地球は反時計回り(左回り・東向き)に自転している為、偏西風は1年中

吹いています。偏西風は寒気や暖気の境を蛇行する性質を持っている為、

日本列島に寒気が流れ込む冬場や暖気が流れ込む夏場は

偏西風の通り道にはなりません。逆に、3月〜5月にかけては

日本列島は偏西風の通り道となる為、日本列島でも黄砂が飛来し、

中国で大気汚染された空気が日本に流れ込むようになります。

中国国内のPM2.5の値は400マイクログラムを超えており、

この大気汚染された空気の流入に私達は悩まされているのです。

このように春先はPM2.5の基準値を上回る事が多くなる為、

私達は以下の事に気をつけて行動する事が必要です。

1、喘息(ぜんそく)、気管支炎、肺癌(はいがん)を

はじめとする呼吸系・循環器系の疾患をもたらす恐れがある事を自覚する。

2、マスクを着用する。

3、PM2.5を大量に吸い込まないよう、長時間の激しい運動を減らす

4、不用意な外出を避ける。

5、換気や窓の開閉を必要最小限にする。

上記のような事を心がけ、黄砂や中国の大気汚染から身を守りましょう。
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