人はどのように子孫を残し、どうして死ぬのでしょうか?
今回はこの一番基本的な部分について検証してしてみたいと思います。
人の誕生・死去のメカニズム
人は男女間で性行為を行う事で、
男性の精子と女性の卵子が結合し受精卵となります。
精子と卵子は遺伝子情報が入っているDNAからできています。
そして、受精卵(生殖細胞)は、どんどん分裂していって、
体のあらゆる部分になることができます。
このように、あらゆる体の部分になることのできる性質を全能性と呼んでいます。
そして、皮膚や臓器に分かれていくことを分化といいます。
これが生の誕生の経緯となります。
(体細胞は分裂回数が制限されているのに対し、生殖細胞は無限に
分裂することができる為、不死の細胞と言われています。)
ちなみに、人の組織を形成する体細胞は決まった組織にしかなれません。
皮膚の細胞は皮膚にしかなれませんし、肝臓の細胞は肝臓にしかなれません。
受精卵(生殖細胞)は人の組織を形成する体細胞とは根本的に異なります。
また、そして、体細胞と生殖細胞のもう一つの違いは、染色体の数にあります。
体細胞の核にある染色体は対になっていますが、生殖細胞の染色体は1本ずつです。
どうしてかというと、精子と卵子が合体すると、染色体は2倍になります。
もし、生殖細胞の染色体が対になっていると、次世代では4本、その次では8本と、
どんどん増えて核の中に収まりきれなくなります。
そのために、生殖細胞では染色体が1本ずつしかないのです。
次に人が老化し死ぬプロセスについて考えたいと思います。
現在、まだはっきりとは解明されておりませんが、3つの説が考えられています。
@それぞれの細胞には、分裂できる限界がはじめから設定されており、
その回数を迎えて分裂ができなくなることにより老化が発生するという説です。
A細胞分裂の際に少しずつ発生する突然変異が、
徐々に蓄積されていき、最終的に破綻するのではないかという説です。
B代謝によって発生する活性酸素により身体がダメージを受け、
老化が発生するという説です。
(肺から取り込んだ酸素は赤血球中のヘモグロビンにより全身の細胞に運び込まれ、
細胞中のミトコンドリアで酸素は糖質から電子を奪い活性酸素となり、最後には水となります。
この酸素→活性酸素→水の経緯ですべての活性酸素が水になるわけではない為、
その活性酸素が細胞を傷つけます。)
ようするに人が死ぬ理由は細胞の異常によって死んでしまうという事です。
(人については、呼吸と鼓動の停止をもって死んだものとするものが一般的な見方とされています。)
|